
外国人が日本で生活・就労を続けるためには、在留資格(ビザ)の更新手続きが必要です。
しかし実務では、
- 「更新は形式的な手続きだと思っていた」
- 「会社がしっかりしていれば問題ないと思っていた」
という理由で、在留資格の更新が不許可になるケースもあります。
実際の入管審査では
- 現在の活動内容
- 雇用状況
- 納税状況
- 在留状況(素行)
などが総合的に審査されます。
この記事では、入管実務の観点から
- 在留資格更新の基本
- 更新審査で重要なポイント
- 更新成功率を上げるポイント
- 不許可になりやすいケース
について詳しく解説します。
在留資格の更新とは
在留資格には 在留期間(1年・3年・5年など) が定められています。
この在留期間を延長する手続きが
在留期間更新許可申請
です。
申請は通常
在留期限の3か月前から可能で、
住居地を管轄する出入国在留管理局に申請します。
更新申請では、単に書類を提出するだけではなく、
- 在留資格に適合した活動をしているか
- 日本で安定した生活を送っているか
などが審査されます。
在留資格更新の審査ポイント(重要)
更新審査では、主に以下の点が確認されます。
① 在留資格に合った活動をしているか
最も重要なポイントです。
例えば
「技術・人文知識・国際業務」の場合
- 専門知識を要する業務
- 学歴・職歴と関連する業務
である必要があります。
もし実際の業務が
- 接客のみ
- 倉庫作業
- 単純労働
と判断される場合、在留資格との不一致として更新が認められない可能性があります。
② 安定した雇用・収入
入管は
- 雇用契約
- 給与
- 勤務状況
などを確認します。
例えば
- 給与が極端に低い
- 雇用が不安定
- 勤務実態が不明
などの場合は、継続的な活動が困難と判断されることがあります。
③ 納税・社会保険の状況
更新審査では
- 住民税
- 年金
- 健康保険
などの納付状況も確認されます。
税金や社会保険料の未納がある場合、
日本での生活状況が適切でないと判断される可能性があります。
④ 在留状況(素行)
入管はこれまでの在留状況も確認します。
例えば
- 資格外活動違反
- 犯罪歴
- 虚偽申請
などがある場合、更新審査に影響することがあります。
更新成功率が上がる5つのポイント【行政書士の実務解説】
在留資格の更新では、同じ状況でも
提出書類や説明内容によって審査結果が変わることがあります。
実務上、更新成功率を上げるための重要ポイントを紹介します。
① 職務内容を具体的に説明する
更新申請では単に
- 雇用契約書
- 在職証明書
を提出するだけでは不十分な場合があります。
例えば
× 営業業務
○ 海外取引先との英語による営業交渉、契約書作成、マーケティング分析
このように専門性が分かる形で業務を説明することが重要です。
② 転職している場合は業務の関連性を説明する
転職している場合、入管は
在留資格との関連性
を重視します。
例えば
ITエンジニア → IT企業
であれば問題ありませんが
ITエンジニア → 飲食店管理
の場合は
- 管理業務の内容
- IT知識との関連
などを説明する必要があります。
③ 税金・社会保険の未納を解消しておく
入管審査では
- 住民税
- 年金
- 健康保険
の納付状況が確認されます。
未納がある場合は
- 申請前に納付
- 分納計画
などを整えておくことが重要です。
④ 会社の安定性を示す
外国人が働く会社の状況も審査対象になります。
例えば
- 設立したばかり
- 売上が少ない
- 赤字
などの場合は
- 事業計画
- 取引先
- 今後の売上見込み
などを補足説明することが重要です。
⑤ 事情がある場合は理由書を提出する
例えば
- 転職回数が多い
- 税金の納付遅れ
- 会社設立直後
などの場合は
理由書を提出することで審査に大きく影響することがあります。
理由書では
- 状況の背景
- 現在の改善状況
- 今後の活動
を整理して説明します。
在留資格更新で不許可になりやすいケース
実務上、特に多いケースを紹介します。
職務内容がビザと合っていない
例
- 技人国 → コンビニ業務
- 技人国 → 倉庫作業
この場合、単純労働と判断され不許可になる可能性があります。
税金・社会保険の未納
特に最近多いのが
- 住民税未納
- 国民健康保険未納
です。
入管は納税義務を果たしているかを重視しています。
転職後の説明不足
転職後の更新では
- 新しい職務内容
- 専門性との関連
を説明する必要があります。
これが不十分な場合、更新が不許可となる可能性があります。
会社の実態が弱い
例えば
- 売上が極端に少ない
- 事業実態が不明
- 給与支払いが不安定
などの場合は
雇用の継続性が疑われることがあります。
過去の在留違反
例えば
- 資格外活動違反
- 虚偽申請
- 犯罪歴
などがある場合、更新審査に影響する可能性があります。
不許可になった場合どうなる?
更新が不許可になった場合、
- 在留期限までに出国
- 再申請
- 在留資格変更
などの対応が必要になります。
不許可通知には詳細理由が書かれていないことが多いため、
通常は入管窓口で理由を確認することになります。
行政書士に相談すべきケース
以下のような場合は、専門家への相談をおすすめします。
- 転職している
- 職務内容が変わった
- 税金未納がある
- 会社設立したばかり
- 更新が不安
更新手続きは一見簡単に見えますが、
状況によっては高度な説明資料が必要になる場合があります。
まとめ
在留資格更新の審査では、主に次の点が重要になります。
更新審査のポイント
- 在留資格と職務内容の一致
- 安定した雇用・収入
- 納税・社会保険の状況
- 適正な在留状況
これらを適切に説明できない場合、
更新が不許可となる可能性があります。
在留資格の更新でお困りの方へ
- 転職後の更新が不安
- 会社設立後の更新
- 一度不許可になった
このようなケースでも、
適切な書類作成と説明により許可されるケースは多くあります。
当事務所では
- 在留資格更新申請
- 転職後の更新
- 不許可後の再申請
- 外国人雇用サポート
など幅広く対応しております。
在留資格更新でお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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